韓国の大学に進むにはTOPIKが要る——そう思って、語学堂とTOPIKの勉強を別々にやろうとする方がいます。でも実際の募集要項を読むと、多くの大学が「TOPIK○級」と「語学堂○級修了」を並べて、どちらでもよいと書いています。語学堂に通うこと自体が、進学の要件を満たす道になっているということです。ただし級の対応が1対1ではない大学もあるので、そこは正確に知っておいてください。
最終更新:2026年9月5日
上位校ほど、入口の基準が緩くなっています
日本語のサイトでは「韓国の大学に入るにはTOPIK3級以上」と書かれていることが多いのですが、実際の募集要項を読むと大学によってかなり幅があります。
| 延世大学(一般学部) | 最低級の指定なし。韓国語または英語の証明書類のうち1つを提出 |
|---|---|
| 高麗大学(ソウル) | 最低級の指定なし(TOPIK成績の所持者、と級を問わない書き方) |
| 梨花女子大学(学部新入学) | 語学資格なし |
| 韓国外国語大学 | TOPIK 3級以上 |
| 西江大学 | TOPIK 3級以上 |
| 全北大学 | TOPIK 2級以上 |
延世大学と高麗大学は、入口を緩くして、入ってから締めるタイプです。
高麗大学は入学後、TOPIKの級によって専攻科目の履修が制限されます。3級以下だと専攻科目そのものを受講できず、韓国語の集中教育を2学期受けることになります。4級だと専攻は1学期あたり6単位まで。
延世大学も、専攻に進む段階でTOPIK3級(または韓国語学堂の3級以上修了)が必要です。
梨花女子大学とソウル女子大学は、卒業までにTOPIK4級以上の取得が必須と募集要項に明記されています。
つまり、どこかの段階では必ず韓国語が要ります。入口の数字だけを見て決めないでください。
募集要項で実際に確認できたものだけを載せています
各大学の外国人特別選考の募集要項を読むと、韓国語能力の証明として「TOPIK○級」と並んで「語学堂○級修了」が認められていることが分かります。しかも多くの大学は自校の語学堂に限定せず、国内の認証を受けた大学付設の韓国語教育機関を広く認めています。
| 韓国外国語大学 | TOPIK 3級 / 語学堂(自校CKLCまたは認証大学の韓国語機関)3級以上修了 |
|---|---|
| 西江大学 | TOPIK 3級 / 西江大韓国語教育院または国内4年制大学付設機関 3級以上修了 |
| 延世大学(医・歯・看護・薬学) | TOPIK 5級 / 延世大韓国語学堂 5級以上修了 |
| 延世大学(専攻進入時) | TOPIK 3級 / 延世大韓国語学堂 3級以上修了 |
| 高麗大学(ソウル) | 自校KLCまたは認証大学の韓国語機関の正規課程修了(級の記載なし) |
| 梨花女子大学(編入・大学院) | TOPIK 4級 / 国内大学付設韓国語機関 4級以上修了 |
| ソウル科学技術大学 | TOPIK 3級 / 語学堂 4級以上修了 ← TOPIKより1級高い |
| 全北大学 | TOPIK 2級 / 語学堂 4級以上修了 ← TOPIKより2級高い |
気をつけていただきたいのが最後の2つです。「語学堂○級=TOPIK○級」とは限りません。ソウル科学技術大学はTOPIKなら3級でいいのに、語学堂なら4級を求めます。全北大学に至ってはTOPIK2級に対して語学堂4級です。語学堂ルートのほうが、たくさん通わないといけない大学があるということです。
また、多くの大学が「国内の教育国際化力量認証制(IEQAS)の認証を受けた大学に所属する韓国語教育機関」という書き方をしています。逆に言えば、認証を受けていない大学の語学堂だと認められない可能性があります。進学を視野に入れている方は、学校選びの段階でここを確認しておく価値があります。
もうひとつ。大学院では語学堂修了を認めない大学があります。慶熙大学の一般大学院は、TOPIK4級・外国大学の韓国語学科卒業・韓国の大学院に4学期以上登録・社会統合プログラム4段階以上などを認めていますが、認定リストに語学堂修了が入っていません。学部と大学院で扱いが違うことがあるので、必ず志望先の募集要項を読んでください。
2023年の政策で、証明の手段が増えました
韓国の教育部が2023年8月に出した「留学生教育競争力向上方案」と、法務部が同年6月に出した方針で、韓国語能力の証明方法が広がりました。いまの募集要項が「TOPIK/語学堂/世宗学堂/社会統合プログラムのいずれか1つ」という形になっているのは、この流れによるものです。
| 世宗学堂・世宗韓国語評価(SKA) | 高麗大、韓国外大、西江大、ソウル科技大、慶熙大院などが認定。延世大の専攻進入はSKA 321点以上 |
|---|---|
| 法務部 社会統合プログラム(KIIP) | ソウル科技大(3段階以上)、ソウル女子大(3段階修了)、慶熙大院(4段階以上)など |
| 大学独自の試験 | 啓明大の韓国語能力試験(KKPT)、全北大の自体試験、高麗大のオンラインレベルテストなど |
| 日本のハングル能力検定 | ソウル女子大が3級の成績表を認めています(日本の検定が使える珍しい例です) |
逆に、KLAT(韓国語能力評価試験)については、今回調べた12校の募集要項に一度も出てきませんでした。「TOPIKの代わりに使える」と書いてあるページを見かけますが、根拠が確認できないので、これを前提に計画を立てないほうがいいです。
お金とビザと、出席率
語学堂に通いながら大学進学を目指す場合、押さえておくべき実務が3つあります。
| 財政能力の基準 | 2023年6月の改定後の法務部基準です |
|---|---|
| 語学研修(D-4) | 首都圏 1,000万ウォン/地方 800万ウォン |
| 留学(D-2・学位課程) | 首都圏 2,000万ウォン/地方 1,600万ウォン |
建国大学の在留案内には、語学研修のあと同じ大学で学ぶためにD-2へ変更する場合、財政能力の審査基準が2分の1に緩和されると記載されています。首都圏なら2,000万ウォンが1,000万ウォンになる計算です。
これは学校選びに直接効いてきます。行きたい大学がすでに決まっているなら、その大学の語学堂に通うのがいちばん近道です。
※ この扱いは大学の案内ページによるもので、最新の運用は出入国官署でのご確認をおすすめします。
2つ目がビザの変更です。D-4からD-2への変更は「在留資格変更許可」という手続きになります。このとき、それまで通っていた語学堂の成績証明書と出席証明書を出す必要があります。
そして3つ目、これがいちばん大事です。出席率です。語学堂の出席率が低いと、ビザの変更そのものが通らなくなる可能性があります。「進学するから語学堂の授業は適当でいい」という考え方は、まったく逆です。語学堂の出席簿が、そのまま進学の書類になります。
あわせて、最終学歴の証明書にはアポスティーユ認証が必要です。国立国際教育院の韓国留学ガイドブックに、学歴の証明書はアポスティーユまたは領事確認を受けて提出する、と明記されています。日本はハーグ条約の加盟国なので、外務省でアポスティーユを取れます。取得に時間がかかるので、早めに動いてください。
大学によります。韓国外国語大学、西江大学、高麗大学、梨花女子大学(編入・大学院)などは、募集要項に「TOPIK○級」と並べて「語学堂○級修了」を認定要件として書いています。ただし全ての大学がそうではありませんし、大学院では語学堂修了を認めない大学もあります。志望先の募集要項を必ずご確認ください。
同じとは限りません。ソウル科学技術大学はTOPIKなら3級でよいのに語学堂なら4級以上、全北大学はTOPIK2級に対して語学堂4級以上を求めています。語学堂ルートのほうが1〜2級ぶん多く通う必要がある大学があります。
多くの大学は「国内の教育国際化力量認証制の認証を受けた大学に所属する韓国語教育機関」という広い書き方をしているため、他大学の語学堂の修了証も使えることが多いです。ただし認証を受けていない大学の語学堂だと認められない可能性があるので、進学を考えている方は学校選びの段階で確認しておくことをおすすめします。
2023年6月の法務部の改定基準では、語学研修(D-4)が首都圏1,000万ウォン・地方800万ウォン、留学(D-2)が首都圏2,000万ウォン・地方1,600万ウォンです。なお「米ドルで20,000ドル」という記載が残っているページがありますが、これは古い基準です。
有利になる場合があります。建国大学の案内には、語学研修のあと同じ大学で学ぶためにD-2へ変更する場合、財政能力の審査基準が2分の1に緩和されると記載されています。行きたい大学が決まっているなら、その大学の語学堂を選ぶ意味は大きいです。
大いに関係します。D-4からD-2へビザを変更するとき、語学堂の成績証明書と出席証明書の提出を求められます。出席率が低いと変更が認められない可能性があるため、進学を考えている方こそ出席の管理が重要です。
ソウル在住の日本人スタッフが、日本語でお答えします。ご相談とお見積りは何度でも無料です。合わないと思えば、はっきりそうお伝えします。
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